【人間は薬物を使う動物。だからハームリダクション】
ハームリダクション(「harm」=害、「reduction」=低減)とは、薬物問題に対する公衆衛生政策の考え方です。依存性の高い薬物やアルコール、たばこなどをやめることができないとき、その使用量を減らすのではなく、「害を減らすこと」を目指して実践する方法・政策です。
最近では、その理念を応用した支援も行われています。たとえば、断酒困難な人に、飲酒を許容する代わりに自動車の運転をやめてもらう、ビタミン類やタンパク質が豊富な食事を提供して少しでも肝臓の保護をする。また、禁煙困難な人が、紙巻きタバコから加熱式タバコに切り替えるのも、ハームリダクションとしての意味は多少あります。
この考え方は依存症以外の問題にも応用できます。リストカットの場合、ナイフで切る代わりに冷たい氷を強く握りしめる、自傷後の傷のケアを推奨する。摂食障害の人に拒食や過食嘔吐を容認しつつも、最小限度のカロリーを含むプロテインとビタミン・ミネラル成分の補給を提案したり、胃酸による歯の腐蝕を防ぐべく嘔吐後の歯磨きを提案する、などの方策があり得るでしょう。
今回のこんぼ亭では、なんでも禁止するのではなく、「徐々に害を減らす」考え方を広めることで、本人も支援者も気持ちが楽になることを提案します。(松本俊彦)
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【日時】2025年2月15日(土) 13:00~15:00 (オンライン開催)
※30分ほど延長することがあります。
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【出演】
○松本俊彦さん(精神科医/国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部 部長/薬物依存センター センター長)
薬物依存症の治療プログラムに関する研究、自傷行為の臨床研究、自殺の実態解明に関する研究を行う。「人間とは薬物を使う動物である。これこそが人間の特徴」が持論。「ダメ・ゼッタイ」という政策は、痛みを抱える人たちをどうするのか、という想像力に欠けていると考え、ハームリダクション的な支援を推進。
★こんぼ亭亭主(ご案内役):
○市来真彦さん(東京医科大学精神医学分野教授)
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コンボホームページより転載
日時 毎月第3金曜日 15時~17時
場所 南八幡メンタルサポートセンター(勤労福祉会館分館 敷地内)会議室
対象
市川市在住の精神疾患をお持ちの方
給付サービス(通所系)や、
地域活動支援センターを利用していない方
当事者同士で相談したり、お話をする「サロン」です。お話ししてみませんか?
お問い合わせ 南八幡メンタルサポートセンター ☎047-376-6466
地域生活支援拠点等事業は、障がい児者の重度化・高齢化や「親亡き後」を見据え、コーディネーターを軸とした関係機関が協力して、障がいのある方やその家族の生活を地域全体で支える仕組みです。
ご家族の方の病気や事故など「もしも」の緊急時に備えて、コーディネーターが行き先探しをお手伝いします。
本事業では事前の登録をお願いしています。(定員などはありません)
くわしくは、市川市のホームページをごらんください。
松の木会
(連絡先)
市川健康福祉センター 地域保健課
TEL 047-377-1102